隠居たるもの、快適であることこそが身だしなみ。昨日の8月29日、またしても東京都心は最高気温が35℃以上の猛暑日となり、これにてざっと11日目、8月単月として観測史上最多になったそうだ。今日の午前中に近くのジムに行って帰ってきた体感からすると、今日だってどうやら35度以上になりそうではあるから、猛暑日はもう1日加算され合わせて12日ということになるに違いない。つまり、ひと月のうち3分の1強は「危険だから」できるだけ外には出ない方がいい陽気なのである。幸いにも先月をもって「定年退職」しているもんで、無理を押して外出する必要もないし、「公式」な装いをする場面もない。まだ31日の明日が残っているものの、急にしゃっちょこばった予定が入ることもないだろう。月が変わってからこの8月、ずっと半ズボンで過ごしている。それにしても、ひと夏を通して半ズボンのままいるなんてどれくらいぶりになるんだろうか。

新しい半ズボンに何かしら自由を感じた

ちょっと人目を気にした「半分よそ行き」というカテゴリーがある。普段着であることには違いないけれど、まるっきりの部屋着かと問われればそんなことはなく、出かけて人と会うことを念頭に置いた時に足を通すもので、この8月においてそれは2枚であった。DESCENTE ddd(デサントのモード寄りカテゴリー:https://www.descenteblanc.com/)の6ポケットショートパンツとカリフォルニアのGRAMICCI(https://www.gramicci.jp/grm-shop/)シェルパッカブルショーツだ。両方ともこの数年に購入したもので、シャカシャカしたナイロン素材だから、汗をかいても早々に乾くし身体に不快にまとわりつかない。

いわゆる部屋着というカテゴリーがある。散歩や買い物などの簡単な外出ならそのまま出かけるし、スポーツジムでだってこれらをはいている。それらは3枚あって、adidasで見つけた手頃なセール品2枚と無印良品1枚。これらはポリエステル。やっぱりすぐに乾くし、「半分よそ行き」と同じく身体にはりつかない。

最新素材でできているアウトドアブランド、もしくはスポーツブランドのものが結局のところ快適で、これら以外には本当の「よそ行き」半ズボン 純白のコットンショーツを1回はいただけ、レギュラー5枚を取っ替え引っ替えするこの8月である。綿素材の半ズボンをはくようになるのは9月に入って2週目くらいからとなるだろう。しかし、寝巻きとしているのは最新素材ではなく、綿100%のステテコだ。真似して作ったユニクロのものじゃない、ステテコリバイバルの本家本元、 steteco.com(https://www.steteco-shop.com/)の3枚を後生大事に愛用している。ちぢみは肌触りが良く、また丈が膝より少し上までだから、不快のあまり脱ぎ捨てたくなるようなこともない。

もしかしたら丸ひと月ずっと半ズボンなんて人生で初めてのことかもしれない。

こんなことは「子供のとき以来なんだろうね」とつれあいと話していた。だとしてもその「子供のとき」っていつのことだ?中学に入ってからというもの、夏休みのサッカー部の部活は制服で出かけていた。サッカーをやっているときは短いサッカーパンツだとしても、移動の際は長ズボンだ。小学校といったって、高学年になると「半ズボンをはいているのはまだ子供」というこまっしゃくれた「定説」がどこからか持ちこまれ、こぞって長ズボンをはきたがるようになっていた。じゃあ、小学何年生のときまで遡る?ここでハタと気がついた。私が子供だったころは、ここまで異常に暑くはなかったのだ。エアコンがある家で暮らしている友人なんかいなかったし、もちろん学校にもなかったし、電車にだってついていなかった。それに朝晩は今よりずっと涼しく、「夏休みの宿題は勉強に集中できる午前10時までに済ませましょう」なんて指導されていたのだ。だから、寝冷えをしないよう、子供は夜間の寝巻きに長ズボンをはかされていた。そこから類推するに、丸々ひと月の間ずうっと半ズボンで過ごすなんて経験は、56年の人生で実は初めてのことなのである。

「正気の沙汰」について考える

私は気ままに半ズボンでブラブラできる身分になったからまだいいが、落ち着いて考えてみよう。新型コロナ禍がおさまって、来年の夏に延期した東京オリンピック・パラリンピックが予定通り開催できたとする。来年の今日はパラリンピック期間中だ。危惧していた通り、今年の夏もこんなに暑い。そしてこんなに暑いのは何も今年に限ったことではない。少なくとも職を辞することを一昨日に表明されたあの方が再び今の総理大臣の職についてからはずうっとこんなもんだった。「危険なほどの暑さ」とNHKが毎夏に連呼する。外回りを生業にしていた私は不快指数300%の中で日々ドロドロに消耗していた。どうやったらそんな東京の夏を指して「天候は晴れる日が多く、且つ温暖であるため、アスリートが最高の状態でパフォーマンスを発揮できる理想的な気候である」(オリンピック招致招致委員会「立候補ファイル」から)なんてあからさまな「嘘」をつけるんだろうか。その無駄に図太い神経が私の理解を超える。いっそのこと「恐ろしく暑いです!地球規模の気候変動のこの際、それを共に克服し『東京モデル』を示しましょう!」と誘った方が清々しかろうに。

高校野球を始め、もう日本では夏にスポーツをやってはいけないんじゃないだろうか。来年が奇跡的な冷夏ならいいけれど、いつもと同じ東京の夏だったら…。いっそのことバカンスの習慣を導入して、夏は誰もが半ズボンでいられるようにすべきではないのだろうか。「半ズボン権」の確立を求めて決起する段階まできているのかもしれない。

どちらにしろ、総理大臣が変わったとしても、前任者がいろいろといっぱい溜めこんだツケが支払われることが保証されたわけではない。改竄を強要されて自死に至った赤木さんの裁判だって始まったばかり。その過程で前任者にご協力いただかなければならないことも多いでしょう。場合によってはしかるべきところに引っ越しだってしていただかないといけない。だから、お身体をご自愛くださいね。ああ、もうすぐ隠居の身。私は半ズボン姿で闊歩する。

投稿者

sanshu

1964年5月、東京は隅田川の東側ほとりに生まれる。何度か転宅するが、南下しながらいつだって隅田川の東側ほとり、現在は深川に居を構える。「四捨五入したら60歳」を機に、「今日の隠居像」を確立するべく修行を始め、2020年夏、フライングして「定年退職」を果たし白馬に念願の別宅「散種荘」を構える。ヌケがよくカッコいい「隠居」とは? 日々、書き散らしながら模索が続く。 そんな徒然をご覧くださるのであれば、トップにある「もうすぐ隠居の身」というロゴをクリックしてみてください。加えて、ホーム画面の青地に白抜き「What am I trying to be?」をクリックするとアーカイブページにも飛べます。また、公開を希望されないコメントを寄せてくださる場合、「非公開希望」とご明記ください。

半ズボンだけで過ごした56歳の8月の終わりに件のコメント

  1. こんばんは。
    「半ズボン」が似合うってうらやましいです。

    髙橋秀年

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