隠居たるもの、いよいよ竜を描いて睛を点ず(りょうをえがいてひとみをてんず)。引渡しを終え、先週末あらかたの荷物も搬入した「山の家プロジェクト」はようよう最終局面を迎えている。ひと月前の「toolbox のパーツで挑むDIY#山の家プロジェクト」(https://inkyo-soon.com/toolbox-diy/)において省察したとおり、大きなものが概(おおむ)ね落ち着いた今、水廻りの棚などのDIYを含む細かいけれど大切なことに重心は移っていく。完成し家具が入った散種荘に接し、機能性を確保しつつどうやったら私たち好みのものになるか、それをあらためて構想しながら10月5日に最終的な採寸も終えた。こうしたことはほっとくとどんどん細かくなるから、当たるべき先も多岐にわたる。だからこそ、せっせと準備に勤しんでいる。台風はそれたものの雨が降りしきる今日だって、長靴はいてホームセンター コーナン江東深川店に行ってきた。

toolboxとD.I.Y.TILE

やっぱりまずはtoolbox。白馬から帰京して早々、はっきりと目につくサニタリーの棚受けや鉄のパイプで作られた棚そのもの、その他にハンガーバーや各種フックを注文した。ここのはどれもデザインされたものゆえその分ちょっと高価で、はっきりと目につかないところの棚受けまでそろえるのはいささか贅沢だ。だから今日、それらを探しに悪天候を押してホームセンターに出向いたというわけだ。(ホームセンターというのは和製英語で、本来の英語ではHardware storeとかDIY storeとか表現されるのだそうだ。)

本日コーナン江東深川店で購入したもの

その次に着手したのがD.I.Y.TILE(https://diy-tile.com/)。岐阜県多治見のタイルメーカーなんだけど、ここは15センチ角で直接シールで壁に貼れるタイルシートを作っている。本物風ではない、本物のタイルでだ。洗面ボウルがある水廻りに、やっぱり水が跳ねちゃうからほんの少しだけでもタイルが欲しいでしょ?だけど、そうしようと見積もりを頼むと「え?」と目が飛び出るほどの費用が提示される。けっこう職人さんの手間がかかるからだ。だから実際にタイルでしつらえるのは必要最小限にして、あとはごく狭い範囲なんだし、このタイルシートを購入して壁紙の上から自分で貼ろうと目論んだわけだ。たくさんある商品の中から私たちは比較的大人しいデザインのものを選択し、裏面はガッチリシールを指定した。賃貸の方のために剥がしやすいシールの仕様もあるなど融通も利く。これは目から鱗である。

https://diy-tile.com/

電源タップをAmazonで物色する

前回の省察「アオゾラカグシキ會社のオーディオラック」(https://inkyo-soon.com/aozorakagushiki-audio-rack/)において、AV機器群の電源をどう配置したか紹介したように、想定される電化製品の電源については考えた。ここでもうひとつ考えなければならないことがある。常に通電する必要のない、充電するタイプのものが日に日に多くなっていないか?しかもその多くは、コンセントではなくUSBだったりする。特に机まわりはその傾向が強い。そして同時にいくつも充電する必要もあろうから、そこに置く電源タップは申し訳程度にUSBが1個ついているような代物では心許ない。極端なことを言えば、複数個のUSBの差し口だけでもいいのだ。(「大きな森の小さなお家」であるから、万が一のことも想定しポータブル蓄電池を購入し既に運び込んである。iphone等を想定したのであろう、今やそこにだってUSBの差し口が2個ある。)小さな家具それぞれの配置を決めた小さな書斎スペースに置く電源タップをAmazonで探した。今時である、やっぱりあった。そこは同時に散種荘の充電ステーションとなるのだ。

棚板は株式会社池田元一商店で

そして肝心の棚板、および各種フックを取り付けるため壁に渡す板である。それは品川区戸越の老舗材木商、株式会社池田元一商店で、目につくところはオーク(つまり楢)、そうでないところは適当な合板をお任せで見繕ってもらって調達する。13歳の時にともにサッカー部に入部した3人で、10月8日夕食を囲んだ。その3人だけで顔を合わせるのは久しぶりで、まあそれぞれ相応にいろいろあって56歳か55歳になっているわけだから、当然に話は弾む。そのうちの1人が、池田元一商店の3代目旦那なのだ。食事の約束のついでに図々しく注文しておいた。かけがえのない友だちであるし、正直でいつもいい仕事をしてくれるから、こうしたことがあれば私は迷う必要もなく彼に頼む。もう引渡しも済んでいるし、toolboxやD.I.Y.TILE同様、現地へ直接に発送してくれるよう依頼した。

https://www.ikedamotoichi.jp/

明日は明日とてニトリ南砂店へ

昨日、つれあいは歯医者に行った。そこにある「ESSE 2020年10月号  無印良品 ニトリ イケア でかなう 居心地のいいおうち」をパラパラしていて、「こういうのがどこかにないか」と探していたものを見つけたのだそうだ。とりわけても洗濯機廻りの洗剤の所在をどうしようかと思案していたところだった。台風がそれてくれたおかげで、明日の日曜日は午後から雨が上がるという。自転車の矛先をニトリ南砂店へ向けてみよう。ああ、もうすぐ隠居の身。やはり神は細部に宿るのである。

投稿者

sanshu

1964年5月、東京は隅田川の東側ほとりに生まれる。何度か転宅するが、南下しながらいつだって隅田川の東側ほとり、現在は深川に居を構える。「四捨五入したら60歳」を機に、「今日の隠居像」を確立するべく修行を始め、2020年夏、フライングして「定年退職」を果たし白馬に念願の別宅「散種荘」を構える。ヌケがよくカッコいい「隠居」とは? 日々、書き散らしながら模索が続く。 そんな徒然をご覧くださるのであれば、トップにある「もうすぐ隠居の身」というロゴをクリックしてみてください。加えて、ホーム画面の青地に白抜き「What am I trying to be?」をクリックするとアーカイブページにも飛べます。また、公開を希望されないコメントを寄せてくださる場合、「非公開希望」とご明記ください。

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